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[小説]スワロウテイル~初夜の果実を接ぐもの~

作者:籘真千歳
表紙絵:竹岡美穂
レーベル:ハヤカワ文庫JA


 ナノマシンが発達し、日本という国がほぼ解体されている世界。人と、その隣に寄り添う存在・人口妖精の物語、完結です。 作者様、登場人物の方々、お疲れ様でした。

 二巻目と同様、中盤まで時系列の把握に混乱させられながら読んでいました。頭の中で整理できてくると、その構成に舌をまいてしまいます。
 日本という国が失われ、かつて関東地方があった場所に浮かぶ主要舞台・人工島に各国の介入が迫る緊迫した情勢の中、突如発生する連続要人殺害事件。その中で人の隣に立つ存在、人工妖精の秘密が仄めかされていくことに。そして最期まで人を愛し続けた主人公・揚羽の生き様が光ります。

 一巻、三巻の主人公・揚羽、その双子の妹的存在で二巻の主人公・真白、そして"もう一人の揚羽"の三人の視点で物語が語られますが、真白の扱いが妙に悪く、最後にはもし次巻があったらラスボス化するんじゃないかというくらいに病んでしまっています。もしスピンオフがあるのなら、彼女にもどうか救いを。
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タグ: 籘真千歳 竹岡美穂 ハヤカワ文庫JA SF

[小説]革命のライオン 小説フランス革命1

作者:佐藤賢一
レーベル:集英社文庫


 タイトル通り、フランス革命を題材にした作品第一巻。
 ミラボー、ロベスピエールらを中心に革命の少し前、国民議会の成立に至る経緯が語られます。

 理想に燃えつつ、現実的な手段も模索する真面目な青年・ロベスピエール。その後、彼がやってしまうことを考えると、意外でもあり、その芽が垣間見えるようでもあり。続きが楽しみです。

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ジャンル: 小説・文学

タグ: 佐藤賢一 集英社文庫 歴史 フランス革命

[エッセイ]僕の叔父さん 網野善彦

著者:中沢新一
レーベル:集英社新書


 宗教学者・中沢新一が、その叔父であり歴史学者である網野善彦について語る一冊。五十年近くもお互いを認め合い続ける関係って、素晴らしいと思います! 

 どちらのお名前も恥ずかしながら知らなかったのですが、特に網野善彦という方に大変興味がわきました。中世の歴史研究に大きな影響を与えた方なのですね。
 貴族・武士・農民といった正規の(?)権力構造から外れた世界で生きる人たち。彼らもまた日本という国を形作ってきた欠くことのできない要素。興味深いです。
 前半は政治・思想・信条が若干偏った話題が続くので人によっては拒絶反応を示してしまうかもしれませんが、これまでとはまた違った視点で歴史を見れるようになる、素敵な一冊!

テーマ: 最近読んだ本
ジャンル: 本・雑誌

タグ: 中沢新一 網野善彦 集英社新書 歴史

[小説]アオイハルノスベテ2

作者:庵田定夏
イラスト:白身魚
レーベル:ファミ通文庫


 その学校の在校生にのみ使用・知覚できる謎の現象「シンドローム」。
 その力により振り回される主人公・横須賀達があれやこれやと足掻き続ける青春異能物語、第二巻。

 前巻で思わせぶりな台詞を放ったプロレス好き少女、木崎まひるメインの回。
 他人と距離を置きつつ悔いを残さずやれることをやろうという、意図せず矛盾した行動をとってしまう横須賀と大河内達ヒロインズの間に溝が・・・・・・できるなんてことはなかった! 彼女らの母性が半端ないです。前巻で主人公が色々頑張った経緯があってこそなのですが。
 「シンドローム」が校外にも適用される可能性を示唆する文書が見つかったり、正ヒロイン(?)な大河内が大きく動き出す素振りを見せたり。次巻も楽しみです。

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タグ: ライトノベル ファミ通文庫 庵田定夏 白身魚 アオイハルノスベテ

[小説]この恋と、その未来。一年目 夏秋

作者:森橋ビンゴ
イラスト:Nardack
レーベル:ファミ通文庫


 好きになった女の子は性同一性障害。自分の心は男であると認識している。
 自分は彼女の心に惹かれているのか、身体に惹かれているのか。
 にっちもさっちもいかないもどかしさが魅力の恋愛物語、第二巻です。

 表面的には「寮のルームメイトで親友」な関係が続く四郎と未来。
 しかし、海、学園祭を通して二人の仲は、より近く、そしてますます遠くになっていきます。

 状況を考えると仕方がない部分があるとはいえ、終始受け身な四郎にちょっとイライラ。・・・・・・なんて油断していたところに想像の斜め上をいくラストがきます。サブヒロインの三好さん、恐るべし。

 四郎さんよ、それでいいのか? という思いと、その状況だったらそりゃ流されちゃうよね~正直に本音を言うだけ男らしいわ、という思いと、読み手としても二つの思いで揺れ動いてしまいます。
 
 それにしても何という羨まけしからん展開。次巻も目が離せません。

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[小説]夏への扉

作者:ロバート・A・ハインライン
訳者:福島正美
レーベル:ハヤカワ文庫SF


 主人公・ダンの愛猫・ピートは、冬になると家中の扉を一つ一つ開けようとする。夏への扉を探し求めるかのように。

 ディックやギブスンの後に読んだせいか、その世界観の"優しさ"にまず驚きました。技術の進歩が人々の幸せに直結しているあたりが特に。冷凍睡眠や過去へのタイムスリップなど、SFな要素はありますが、全体的な雰囲気はどことなく牧歌的。主人公が飼っている猫がいい味を出しています。
 ヒロイン(?)的な存在として、リッキィという少女が登場しますが、彼女とダンの関係性を読んでいると、本書が書かれる千年ほども前に、若紫というキャラクターを生み出した紫式部は、やはり天才なのかもしれない、とちょっと思いました。

 色々と下調べをしつつ、最後には思い切って飛び込んでいく主人公の技術者的行動力には、技術的な職業に就いている者として、憧れを感じます。
 散々騙されたり行き違いがあったりしても、「それでも人を信じなければ、結局何もできないではないか」と開き直るくだりで、人間としても憧れを感じます。

 ほんわかした読後感が残る、素敵なSF作品でした。

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得意技はフェードアウト。

ラノベもゲームも漫画も
大好きだけど、
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そんな奴です。

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