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[小説]源氏物語09 「葵」

作者:紫式部
現代語訳:与謝野晶子
レーベル:青空文庫


 イベント盛り沢山で密度濃厚な第九巻。
 これまで冷え切った関係ばかりが書かれてきた源氏さんと正妻・葵の上の間に男の子が。しかし出産を目前にした彼女の身に異変が。

 六条御息所、というと生き霊になって狙った女を呪い殺したりと不気味な女性、というイメージが強かったのですが、この巻を読むと実はそこまでの悪女というわけではなく、ストレスが限界まで高まると本人の意志に関係なく生き霊と化してしまう、という特殊体質(?)でちょっと重くて面倒くさいだけの、実は教養溢れる一途な女性、ということがわかります。むしろ彼女も平安のDQN王子、源氏の被害者の一人と言える気がします。
 源氏さんの方も原因不明な病に苦しむ妻を心配し、その死には人並みに悲しんでいる描写があり、ああ、この男にも常識的な情があるのだなと、この巻は人物の意外な一面が垣間見えるなと、感心も致しました。
 それだけに終盤の超展開にずっこけざるをえません。いい加減にしろやこのロリコン、と叫びたい。しかも当の紫嬢に思いっきり嫌がられているし。そりゃ親のように信じて慕っていた相手が自分のことを女としてアレな目で見ていたのだと知ったらビックリもしますわな。更には相手の意志関係なしにほいほいと正妻手続きを進めているし。乗り換え早っ!!

 現代に存在していたら一体何回刺されていることか。全くこの男、底が知れません・・・!

 そしてそんな混乱の中、源氏を巡る女性の一人でありながら毅然として独自路線を貫く朝顔の姫君と、形振り構わず(自分の歳も考えず!)男に言い寄り続け、恋愛小話のオチとして使われてしまっている源典侍の存在には、妙に癒やされるものがありました。
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テーマ: 読書感想
ジャンル: 小説・文学

タグ: 紫式部 源氏物語 青空文庫

コメント

たびたび失礼します。

ついに若紫ちゃん、手籠めにされる! や章でしたか(^^;)
朝起きたときに、紫がなかなか寝床から起きてこないのを、「そんなにグズグズしていては女房たちが変におもうよ」という意味のことを奴はのたまうのですが……。マジでコイツ地に落ちろと思いましたね。開いた口が塞がらないとはこのことかと。

典侍、明るくっていいですよね!
いい加減にしろやロリコン、に笑わせていただきました(^^;)

Re: タイトルなし

>もぃもぃさん
こちらにもコメントありがとうございます!

あれ、これ若紫嬢はもう手籠めにされているってことなんですか!?
襲おうとしたけど未遂に終わったものと解釈していました。
やばい。読解が足りない! もう一度読み直してみます(汗)
そういえば空蝉のときも源氏の魔の手から何とか逃げ切ったものと解釈していたら、
Wikiを読む限りではしっかり関係しちゃっているみたいですね(^^;
反省。

わたしの思い違いかも知れないです~(*_*)
ただ、若紫嬢と源氏のむにゃむにゃ……は、本文で直接的な表現があまり見当たらなかった記憶はあります。古典はちょっと解りづらいですよねぇ(^^;)
返信不要です! たびたびお邪魔しました。
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