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[小説]ウィザーズ・ブレインVIII 落日の都<下>

作者:三枝零一
イラスト:純桂一
レーベル:電撃文庫


 『情報』を書き換え、物理法則すら操る技術が存在する一方で、地球全体が分厚い雲に覆われ太陽の光が届かなくなり、緩やかに滅びへと向かう。そんな世界で紡がれる物語。三年ぶりの新刊!! 長かった。本当に長かった!!
 やっぱりライトノベルの中ではこのシリーズが一番好きです。

 歯車がずれ始めたのはどこからだったか。人類の未来を切り拓く最初の一コマになったかもしれない『魔法士』と『普通の人間』の同盟は、決定的な亀裂をもって引き裂かれることになります。

 このシリーズらしい、それぞれがそれぞれに出来ることを精一杯やりきろうとしたが故の悲劇の連鎖。やっと読めた8番目のエピソードの結末は、三年あいても打ち切りになることなく新刊を読めた喜びが吹き飛ぶほどの、衝撃の展開でした。

 ありとあらゆることを予期し、手を打ち、未来を救えると信じて最善であるはずの手段を選び続けてきた一人の青年。
 その想いはどこまでも純粋で、純粋であるからこそ、それを知らない者達からは許されざる邪悪として受け止められる。エピソードV~VII、そしてVIIIの中巻までは完璧超人過ぎるところが鼻につく彼でしたが、これまでに退場していったどの人物よりも痛々しく、報われず、それでも諦めなかったその最期には、ただただ涙、です。

 彼の残したメッセージを目にしたはずなのに闇墜ちしたかに見える『魔法士』たちの組織代表、サクラ。
 未だ道を見つけられず、ラストでは引きこもりとなってしまった最初の主人公、練。
 大切な相手をただ守りたいだけだったのにいつの間にか大きな流れに絡みとられているディーとセラ。
 ここにきて猛烈な勢いで死亡フラグをたてている最強騎士にしてみんなのパパ的存在の祐一。
 これから人類と魔法士の板挟みになっていくと思われるイル、ファンメイ(彼女も間接的に死亡フラグが・・・・・・)&エド、そして月夜、フェイやリチャードとその研究室の愉快な仲間たち他、世界再生機構の面々。

 残るエピソードはあと二つ。みんなが笑顔になれる結末は良い意味で(?)全く期待できない状況からどこへ向かっていくのか。
 次巻は後書きを読む限りでは文字通り世界中を巻き込んで更に物語が大きく動きそうです。
 作者や読者が生きているうちに完走してくれることを祈りつつ、また永い時を待ち焦がれたいと思います。
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テーマ: 読書感想
ジャンル: 小説・文学

タグ: ライトノベル 電撃文庫 三枝零一 純桂一 ウィザーズ・ブレイン

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